2015年11月14日土曜日

[No.10]七人の侍(公開:1954年)


邦題:七人の侍
原題:
監督:黒澤明
主演:三船敏郎・志村喬
公開:1954





(著:hanea)
少しの暇が出来たので映画でも見ようかと思うけれど、映画丸々1本見るには少しばかり時間が足りないなぞというとき、見たこと無いやつを途中まで見ようとは思わず、前に見て面白かったやつを途中から見たくなる性分でして。今回ピックアップのお題はそうして何度見たことか。そして途中を見てしまったら、今度はわざわざ暇を作って最後まで見るというのを何度繰り返した事か。


本題。
本作は急造で集まった7人の侍達が農民を引き連れて盗賊(野武士)から村を守るというチャンバラ時代劇。世界のクロサワ代表作にして、後の映画にも多大な影響を与えたという映画史の話題的にも最重要な作品のひとつ。しかしながら、古い・長い・時代劇という三重苦で2015年の平成時代に人にオススメしてもなかなか見てもらえなくてなんか悔しい気持ちになる個人的にはもどかしい作品。僕が今まで見た映画の中で一番好きな映画。

本作は純粋な映画としても十二分に楽しいし、世界的に有名な作品だけあって撮影時のエピソードやら伝説的な逸話、出演俳優の回想等が書籍、雑誌、テレビ番組、インターネット等を通じて数多く発信されており、見た後でそれらの情報を引っかき集めるのもまた楽しい。また、撮影技法や演出も「本作が世界で初めて」みたいなのが多くあるそうで、これを調べてフムフムと頷くのも楽しい。見ている最中も見終わった後もずっと夢中になれる贅沢さが実に素晴らしい。

物語は、「侍集まる」・「野武士との戦闘準備」・「最終合戦」が均等な時間配分なので大まかに3部構成。個人的には 「侍集まる」・「野武士と戦う」 の2部構成といった印象。未見の人には有名過ぎて何か小難しいヒューマニズムやら考えさせられる重い展開の作風なのではと思われがちだが、分かり易くテンポの良いストーリーにCG一切無しの泥臭いアクションシーン満載の娯楽作品。3時間があっという間に過ぎた。娯楽作品とはいえ、悪に立ち向かって正義が完全勝利して幕を閉じるという単純明快愉快痛快なものではなく、完全なるハッピーエンドでは終了しない……にも関わらず、じゃあ続きが気になるから「続・七人の侍」作ってくれ!!とかなんか納得いかねえ!!とか思う事もなく、物語が終われば「ああ物語が終わった!」とがっつり食って満腹といった充足感のあるボリューミィな中身。視聴が終わると、有りそうでいてなかなかに無い余韻。古い映画のため音響があまり良くないらしくセリフが聞きづらい(&あまり普段つかわないサムライな言葉使い・百姓な言葉遣い多数のため聞き取れない)ので字幕表示鑑賞を強く推奨したい。

見どころはもう何をどこから挙げて良いやらわからないほど多岐にあるけれども、自分は侍が集まり始めてから野武士のアジトを焼き討ちに行くまでが異常に好き。ほぼ面識の無い7人のオッサン(1人若者)が揃い、一同に会してからはもう画面上の7人の配置・各個人の微妙な表情・照明の明暗、1カット1カットの画面が1秒毎に全部PCの壁紙にでもしたいほど全部格好良い。仲良し7人組で無し、手練の7人組でも無し、互いに互いをそんなに知らない、腕のレベルも境遇もバラバラな7人。それでも各々が誰にももたれ掛からず七者七様に凛としてそこに居て、それでも1個のチーム然として纏まってる様ときたら男の子大歓喜のハードボイルドな格好良さ。昨今世界中の物語に数多の一味が存在する中で、この一団一味が「七人の侍」のほんの一時しか揃わないし、見ることが出来ないのが心底勿体無いと思う。各個人の個性も各々に立っており(初見だと七郎次と五郎兵衛がやや薄く感じるかも?)、誰も物語の見えない場所に埋没していかないから余計に「七人の侍」が「七人」で居るほんの一握りの時間がいつまでも際立つ魅力に満ちている。

主演は黒澤映画と言えばの志村喬(島田勘兵衛役)に三船敏郎(菊千代役)が2大巨頭!といった感じで、残り5人の侍が準主演?といった感じ。自分はもうこの2俳優のイメージは本作の役どころのイメージで固まっており、違う映画でこの方々を見るたびに、「ああ勘兵衛が冴えないオッサンに」とか「菊千代が重役かよ!」とか思ってしまう。前々から俳優のイメージを勝手に1つに固定してしまうのはあまり良い事では無いなと思っていたけれど、不思議とこの作品を見てこの2人のイメージが2人の強烈なキャラクターのイメージで固定されてからは、自分が自分の頭の中で楽しむ分にはこういう見方こそ楽しいなと思うようになった。何故そう考え直せたのかはわからない。
そして演者の中では本作で千秋実(林田平八役)という俳優を初めて知った。自分は林田平八という登場人物を大変に気に入っており、その流れで千秋実という俳優が大好きになった。千秋実の私生活や生活はまるで知らないが、他作品で千秋実が出演しているともう千秋実の演じるキャラクター ガンバレガンバレ!活躍しろ!!という気持ちになる。同監督作品「羅生門」ではよく糞演技とレビューされていて自分も確かにそうだと思ったが、これが千秋実とわかってからは、そうだね坊主の言うとおりだね。うんうん!という気持ちである。どうして脇役のオッサンをここまで気に入ったのかはわからない。
でもきっと、本作のキャラクターがあんまり魅力的で、それがそのまま俳優にまで派生してしたんだろうと思うことにしておる。


世界の著名人の本作評価も実に面白い。アンドレイ・タルコフスキー監督が菊千代の最終シーンで泥に塗れた丸出しの尻が雨に打たれて洗い流されていく様を「魂の浄化」と評した話は特に面白いと思う。そんなところまで見ていて、しかもそんなところまで考えるのか…。芸術家たちの着眼点と発想は一般人レベルではもはや笑うしかないなと思わせる逸話。そして、それを踏まえてもう一度見るともうなんか確かにそれがそうとしか思えないように見えてくるから不思議。オッサンのプリケツから魂の浄化を見せる黒澤監督の手腕とタルコフスキー監督の感受性、それを引き出す映画というメディアに恐れ慄くばかりである。
恥ずかしながらアンドレイ・タルコフスキー監督作品を1つも見たことが無いのでこれを機に何か観てみようかな。


おわり。

(著:Dzi)

※実生活に忙殺され、3時間超の本作品を観る時間を作ることがなかなか難しく、
更新がだいぶ遅れてしまったこと、この場にてお詫びします。

クロサワ作品2作目ということで、前回のようなスタイリッシュな作品を想像して本作品に挑む。
まぁでも侍って言ってるし、そこそこに泥臭いのかなぁとも思っていたが、想像以上だ。
しかし、エキストラ一人一人がしっかりと「悲惨」を演じているのはさすがだなと思った。
というのが、入りの感想。

しかし、この時代の役者のこと、全く知らないなぁと再認識。三船敏郎以外名前ではピンとこないなー。

それはさておき、この重苦しい映像と音楽。たまらなく好きだぞ。
一定のリズムで叩かれる太鼓の音、最初の場面の緊張感を促すのにここまでシンプルで、かつここまで効果的なものがあるだろうか。

モノクロームが「それ」を強調するのか、一人一人の役者の表情が強いんだ。
そう、百姓一人ピックアップしても、立ち位置を表現することに余念がない。
「天国と地獄」の時も書いたけれど、画面ないの全てに隙がなく、画面いっぱいで表現しようとしているのが印象的。本作においては、「間」より「密」の美学を存分に発揮している気がするのが、映像としてみた時の違いかなぁとも思ったり。
しかし、この時代の映画でマルチカメラって一般的だったのかな?本作では、このマルチカメラの切り替えによる、心情描写の「主」の切り替えが巧妙に行われていて、妙に感心してしまった。

ストーリーはというと、当時劇場ではインターミッション式をとっており、2部で構成されていたということだが、ストーリー構成的には3部なんだね。

まず第一部の「勇者が挙ってくるワクワク感」がたまらない。
ちょっと稚拙な表現かもしれないけど、RPGをやっているような感覚に陥る。
(剣客としての素質の見分け方がなかなかいいね。菊千代は思いっきり失敗したが(笑))
また、その一人一人が異様なまでに魅力的。
特に、志村喬演じる島田勘兵衞は少なくとも第一部では圧倒的な魅力を表出させている。言葉、仕草、動き一つ一つに大物感があり、これなら人はついていけるという人間性を感じさせられる。(この役者、天国と地獄でも捜査本部長として出演しているんだね。)
あと、勝四郎がなんかかわいいねw百姓への気遣いも素敵すぎる。
五郎兵衛の笑顔での承諾も最高だ。
薪割りに「野武士を斬ってみないか」ってのも好き。(平八)
「古女房」っていう言い方、なんか味があっていいなぁ。(七次郎)
一度断った久蔵が戻ってくるところもええのぉ。
…菊千代は…入りはね(笑
「侍なら常軌を云々」の直後だったし、少し笑ってしまった。
ただ、目が猛将の目をしているのが印象的だった。
この辺りが、三船のすごいところなのだろう。

しかし、百姓と侍の生活差を「米」「稗」という対比で幾度か表しているが、人間の根本がこれほど違うんだぞという表現として、心に「来る」ね。

第二部。
菊千代の狂気的魅力が前面に出始めて来る。
「7人揃ったな」の場面がすごく良い。三国志の桃園とは描写や場面はまったく違うけど、一つになったという点で、私の中で同カテゴリの印象的名シーンだ。

野武士との戦いの準備だが、地形を入念に下見してブリーフィングしているところなど、勘兵衛の知性感じるところだ。
一方、菊千代は力を以ってして制するための「強さ」を感じるところ。
弱々しく逃げ腰で暮らしてきた百姓に闘志と戦い方を彼なりに教えているのだと考えると、やり方はともあれ強烈な求心力を「映画を観る側」には与えてくれるのだ。

それと、印象深かったのが勝四郎と志乃の場面かな。
髪を切られて「男」となった女性を追い回し、女性と気づいた瞬間の描写。
33歳Dziは妙にドキドキしてしまったぞ。
今の感覚でも美人と感じるこの人、誰なんだろう。
有名な女優さん?あとで調べてみよう。

しっかし、菊千代の狂気。三船の演技力がすごすぎる…。

旗の菊千代「△」。なかなか面白い冗談だ。しかし、それほどに狂気なんだわ…。
でも子供にすごく好かれる優しさや人を笑わせるユーモアを持ちあわせており、その表裏が相乗効果で恐ろしいまでの人間力に心を動かされる。

「 他人を守ってこそ自分も守れる、己のことばかり考える奴は己を滅ぼす奴だ」
勘兵衛格好良すぎるでしょうが。こんなことを言ってくれる人物になりたいものだ。


さて「休憩」だが、この休憩中の挿入曲が味があっていいなぁ・・・。

百姓の村に侍が溶け込んでいく様、侍が「言葉」を大事にしている様。
一つ一つに情があり、人の魅力に吸い込まれそうになるんだよなぁ。
この感覚、うまく表現できないんだ。

そして、菊千代は虚勢をはっているが実は結構小心者である一面を見せるところ、
人間味があるんだよねぇ。狂人なんだけどね。
エンターテインメント性にも非常に優れている。狂人なんだけどね。

余談だが、エキストラを含む演者の体つきを見ていると、現在の人々のそれとまったく異なる。背丈は小さいが、引き締まっている。戦後9年しか経っていない時代の映画だから、それもある意味納得なのだが。

さて、勝四郎の恋模様が気になるDziなのだが、カメラワークがすごい。
2つの相反する心情を、カメラワーク一つでここまで強く表現するかと。
あと、白黒なんだけど志乃と勝四郎の二人のシーンには色が見える。
なんか、しっかりと花畑なんだよ。私の頭の中では。(ちょっと危ない人みたいだなw

まってました!野武士参上!と思ったが、菊千代空気を読まず。
ドキドキを返してくれたまえ。なーんて。

またまたストーリーから離れるけど、この時代にこの撮影クオリティはどういうことだ。
私が知らないだけで、すでに撮影手法はこの時代には確立されていたのかね?
三脚は当然あるにしても、スタビライザーとかレールとか。
スイッチングも的確だし、遠近感を使ったスピードの描写も本当に迫力目一杯。
クロサワの美学がこういうところに出てるというのかね。

さてさて、いよいよ野武士の住処へ突入。
チャンバラすごい。(小学生並)
しかし、利吉の奥さんの表情が本当に鬼気迫り恐ろしい。
人身御供として囚われた奥さんが目の前で火に飛び込んでいく姿、
実際に自分だったら気が触れてしまうだろう。

ここで一人、失う。

さて、住処を焼き討ちにあった野武士達。
ついに村を襲いにくる。しかし、抜け目のないブリーフィングをしていた 侍サイド、
さすがである。

菊千代が百姓を士気鼓舞する場面がちょいちょいあるが、なんか好き。
彼なりに一体感を出そうとしているんだろうなと。
まぁ、基本狂人なんだけど。

そして、とうとう百姓村が焼き討ちにあう。
とことん悔しがり、感情のままに動く菊千代。
ここで私は、菊千代が大好きになる。
赤子を抱きしめた場面で涙した。

野武士の大群再びである。が、勘兵衛の「少しずつ討つ」作戦が功を奏し、
野武士は混乱する。どの時代の戦も、策は強者にも討ち勝つ力を持つ。

それにしても、菊千代は相変わらず狂人だ。いい意味で。
野武士の武具を身につけて、相手を欺き討つんだからなw
まぁ勘兵衛にめっちゃ怒られるわけだが(笑

このあたりまでくると百姓も士気がアゲアゲ状態。
顔つきが百姓のそれではない。野武士に対して勇敢だ。
それもこれも勘兵衛の軍師っぷりのおかげだと思うが。
でも菊千代の人間味も少なからず百姓の士気に影響を与えていると思うんだ。

そして、訪れる与平と五郎兵衛の死である…。
ここが菊千代の心の分岐点。


おっと、ここで志乃と勝四郎。
この二人の駆け引き、たまらない。
限界まで我慢した愛し合う二人。極限状態だからこそより惹かれ合うんだろう。
一方で父、万造の心境は…。しかし、侍と百姓の 娘の恋はそこまで許されないものなのだろうか。時代とは残酷なものだ。

勘兵衛がすっかり落ち込んでしまった菊千代に酒を持っていくシーン、
さすが勘兵衛の人間力。勝四郎の件も笑に変えて、場を和らげるところもさすがである。

いざ最終決戦。
菊千代の気合が尋常ではない。また、勘兵衛も「知」だけでなく「技」を魅せてくれる強烈なまでに凄みのある戦闘シーンである。他の侍・百姓たちも全力だ。
抑圧された人間と、それを守らんとする力は映像を通して苛烈なまでに聴衆に訴えかける。

そして…。菊千代の死。しかしその最期は菊千代の生き様そのものだったように感ずる。
熱い。あまりにも熱い。

最終的に4つの墓。平静を取り戻した村。
侍と百姓の娘に戻った志乃と勝四郎。

「今度もまた、負け戦だったな。勝ったのはあの百姓たちだ。わしたちではない。」
勘兵衛のこの一言が重みを添え、終わる。


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世界のクロサワ。七人の侍。
紛うことなき名画である。
これぞエンターテインメント。内容は重く現代映画に慣れた我々が入るには少々の敷居があるが、これは時代を超えた本当のエンターテインメントなのだと。

そう感じさせる凄まじい映画だった。

2015年11月7日土曜日

[No.9]ドラえもん のび太の日本誕生(公開:1989年)


邦題:ドラえもん のび太の日本誕生

原題:(同)
原作:藤子・F・不二雄
公開:(日本)1989年










(著:Dzi)途中

この映画は非常に思い入れが深い映画で、今までに数十回と見たんじゃないかな。
それというのも、生まれて初めて父親と一緒に映画館で観た映画が本作で、
公開期間中に3度 も映画館に足を運んだのだから、それは思い出深いものなのです。
(その内一度は母親とだったかな)
その後も、当時ベーターのビデオにダビングしてもらい、擦り切れるほど見たものです。

この映画には「入場者プレゼント」があり、普段わがままを言わなかったDzi少年が、

珍しく「いっぱい欲しい」といったものだから、「これは」ということで、
3度も連れてってくれたんだと思う。
ものはというと、「ミニドラ」がモチーフのプラスチックのおもちゃで、
パチンコ玉のようなものが底面に配してあり、転がして遊ぶというもの。

今思うとちっぽけなプレゼントなんだけど、小学1年生の目には宝物に見えたんだよね。

何色か種類があって、ランダムに渡されるからついつい多様な色が欲しくなったんだ。

そして、総計6つ手元に「ミニドラ」があったのだが、それでも「足りない」と思ったDzi少年は、
持っていた木工用ボンドを「ミニドラ」に満遍なく塗りたくり、1日乾燥させてカッターで切れ目を入れて、
綺麗に剥がし、"脱皮"させることで「ミニドラ」のコピーを量産していた。

だから、当時の我が家には色のついた原版と、無数の半透明の「ミニドラ」が生息した…。


と、思い出話が先行してしまうこの映画なんだけれど、内容にもきちんと触れていきたいと思う。


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この作品は、最初パラレルに進んでいく。
村を何者かに壊され、行き場を失い、時空の乱れに吸い込まれる少年と、
いろいろな事情で、行き場を失い、7万年前の過去に自由を求めるドラえもんさんたちご一行。
その2つの世界軸が、ご一行が一旦戻った現在の日本で一致し、7万年前の少年の世界の問題を解決しにいくといったもの。
その問題とは、舞台は現在の中国。
「暗闇族」とその暗闇族に村を襲われる「ひかり族」。
暗闇族を操っているのは「ギガゾンビ」という所謂呪い師。
暗闇族によって強制労働を課せられに連れて行かれるひかり族を、現在の日本にあたる平和な大地に移住させ、
平和に暮らしてもらう手助けをしようと、呪い師「ドラゾンビ」を立てて戦うご一行。

実はギガゾンビは時間犯罪者で、未来から7万年前に来て、地球の歴史を自分ナイズドしようとする悪者。
タイムパトロールに指名手配されていたんだが、とある工夫からタイムパトロールも追えなかった。
そこで、運良くドラえもんさんたちご一行が、7万年前の世界へ来たので、ことはいい方向に動く。
最後は、ハッピーエンド、と言いたいところなんだけど、ちょっと切ない場面もあり、
しみじみしてしまう。


この映画で登場する道具の数々が非常にワクワクさせるものなんだな。
特に、ペットを作るアンプルと、のび太の創造力の組み合わせが大好き。
ペガ、グリ、ドラコ。本当に魅力的な強い味方で、愛すべき表情をしているんだ。
あとは、「ダイコン型」のお食事ね。幼心に「おいしそーだなー!」って思った記憶がある。

そして、本作のオープニングや曲にも触れたい。
まず当時としては画期的だったCGを使用したオープニング。
おなじみの「こんなこといいな」の曲も、この作品から歌手がかわり、アレンジもよりポップなものになっている。弾むようなピアノのバッキングが、お世辞にも綺麗とは言えないけどカラフルなCGと相まって、とても心地よい。

また、挿入曲及びエンディング曲に採用された、西田敏行の「時の旅人」。
この曲がとてもいい。劇場版ドラえもんの曲は総じていいのだが、この曲はその中でも上位に入るかな。
作詞は武田鉄矢なんだけど、綺麗な日本語表現を使い、この映画の雰囲気を盛り立てている。さすが「国語教師」だね(金八)

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どうやら2016年春の劇場版ドラえもんは、本作のリバイバルらしい。
最近の劇場版は、過去の名作に頼っているところが多いが、やはり藤子・F・不二雄氏が逝去されて17年、
過去のような良い作品を作れる人材が育っていないんだろうなぁと…。まぁそれだけ藤子氏が希代の天才だったことの証なのかもしれないけど。

以上。



(著:hanea)
おお画面比43! そういえばちょっと前まではこれが標準で、169なんて見ようものなら、おお横に長げぇなんて思ったものだったのになあ。今はテレビもPCディスプレイも横長の時代。

本題。
本作はサザエさんと双璧を成す国民的アニメ「ドラえもん」の劇場版。第10作目。劇場版ドラえもんはキッズアニメと侮る事なかれなコアファン層を多数持つ作品であり、本Blogの相棒dziも作品タイトルを聞けば公開年と主題歌までを瞬時に脳内検索し返答する変態系コアファンである。公開は1989年で丁度平成の始まりあたり。自分がドラえもんのメインターゲットである「キッズ」であった時代の作品なので、見る前からもう既に親しみやすい作品。

物語はお馴染みののび太と愉快な仲間たちが7万年前の地球に行って近未来の道具で遊び、原住民とふれあい、時空犯罪者(?)と戦う、タイムトラベルアドベンチャー。テレビ作品の延長なだけあり、登場人物の人物像や世界観の設定は当然知っている前提で作られており、導入からトントン拍子でメインストーリーが展開する。聞き取りやすいセリフと声、馴染み深いやりとり、少し画面から目を離し声だけ拾って視聴しても、自分と同じ年齢層の人間なら決して置いてけぼりにならずに物語についていける絶大な安心感がある。

この作品の良い所は、舞台は太古、道具は未来、物語は現実には居ない時間犯罪者との対決、なのに公開当時の時代の空気がもりもりと詰まっている所にある。ジャイアンは「~だっつうの!~だーっつうの!」と喋り、スネオは「~じゃん!~~じゃーん!」と喋ったりする。1969年に誕生したキャラクター達が、その当時の現代風の言葉遣いで話す様は、当時からすれば違和感を取り払う配慮であり、2015年の今になって見れば無意識に表出した当時の匂い。別にその言葉遣いが一世を風靡したわけではないけれど、何故か何か懐かしい。

ドラえもんは人がこつ然と消える様を「長江の3000人失踪事件」というオカルティックな都市伝説を引き合いに出して説明するけれども、当時はこうしたオカルティックな話題やら心霊写真特集やらが1ヶ月にいっぺんぐらいはテレビの2時間スペシャルとかで放送されていて、今にしておもえばどうしようもない眉唾な話が老若男女問わずそれなりに現実味を持って理解されて一定の市民権?を得ていた。図書館にはわけのわからない怪しい出版社の怪奇現象の恐怖だとか心霊写真の世界だとかいう糞みたいなそれはもう粗悪な糞本が子供向けコーナーの一角をさも「これは本当にあった話、現実の確実な情報です」みたいな顔をして占拠しており、僕ら純粋な小学生は怖いけどみたいの精神でよくこういう本を読んでいた。自分が小学生の頃はこういう話題が心底怖かったんだよなあ。ノストラダムスの大予言とか、大人も否定出来ないなにかこう、抗う術のないような小さな鈍痛のような恐怖がお化けのようにテレビや映画でちょいちょいと顔を出してくれていた。そういえば今ってそういうの無いね。

そして作品のラスボスは「ギガゾンビ」。物語の内容からしてゾンビ微塵も関係ないけど「ギガゾンビ」。きっとゾンビものの映画とかが流行して一般化し「ゾンビ=怖い」が定着した頃だったんだろう。子供に向けて「怖いぞー悪いぞーとっても怖くて悪いんだぞー」と説明する意味でのみ使われたと思われる。その「ゾンビ」という言葉のチョイスぶりもまた在りし時代の懐かしさである。おそらく今現在でこれをやるなら「ギガテロリスト」或いは「テラテロリスト」とかになるであろう。たぶん。

ところで本作は、時代を懐かしむ老害みたいな視点を外して純粋な小学生に気持ちを戻して本作を振り返るとまた違う妙味がある。ドラえもんの道具でやる「子供だけの暮らしごっこ」がもうホントにものすごい楽しそう。未来の道具で衣食住を賄って、子供だけでキミは○◯大臣・アナタは◯◯大臣とかやって、夜は皆でハンバーガーにスパゲッティにカツ丼にカレーと好きなものを食べて卓を囲み、放っておいても無条件で自分を慕ってくれる幻獣のペットが居て、好きな時間に本当の自分の家に帰り、学校が終わったらまた自分たちだけのパラダイスで遊ぶ。好きな家具で好きなように作った自分の部屋で、友達と一緒に暮らして、本当にもう夢の世界。絶対出来ないけど、こんなことやりたかった。大根をパカっと開けたらカツ丼とか最高の夢だと想う。

あと、現実に沿った夢を見てしまうのではなくて、夢の中にちょいちょい現実が入るという感じがまた「子供の頃の夢」という感じで良い。家出したから自分だけの家を建てたいけど、土地は私有地か国有地しかないとか、太古の昔にトキがいるけど、今はもう殆どいないんだとか、荒唐無稽な夢の中になんか妙にリアルな現実がほんのちょびっと顔を出す。大人を見て育っている子供という感じ。自分の子供の頃の記憶なんてそんなに残ってないけど、見ていた妄想や夢ってこんな感じでほんのチョイチョイ現実の生臭みが入っていたんだろうな。でも実際の現実なんて本当に理解しているわけではなくて、妄想中のスパイスでしかない感じがまた、小学生の頃の妄想をもう一度見せてもらったような気持ち。


日本国民やっててドラえもんを1ミリも知らないなんて事は言わないが、実は劇場版ドラえもんは1度も見たことがなかった。シリーズものの映画全般に言えるがシリーズ作品が増えるに従って、あとから入りづらくなる。どれから見て良いやらわからんのですよね。そういう意味で誰かから「じゃあまずはこの作品から入れ」と助言をもらえるのはありがたい。またいつかドラえもんシリーズがお題になる事を期待したい。



終わり



************** 次回 201511月第2週 お題作品 ***************************

   作品タイトル: 「七人の侍」(1954年)
   監督:黒澤明  
   主演:志村喬・三船敏郎・千秋実・宮口精二
      ・木村功・加藤大介・稲葉義男

 BLOGを作っては放置する我々の10週連続更新を祝して次週のお題は
 キングオブ映画「七人の侍」(本当は第7回でやりたかった笑)。
 hanea既見、というか大好き過ぎて既々々々々々々々見。
 日本語ながら字幕表示を強く推奨。3時間超で長いので注意。
 第2回お題「天国と地獄」の出演者も多いから役どころの違いも楽しいよ。

 

2015年10月31日土曜日

[No.8]裸の銃を持つ男(原題:The Naked Gun: From the Files of Police Squad! 公開:1988年)

邦題:裸の銃を持つ男
原題:The Naked Gun: From the Files of Police Squad!
監督:David Zucker
主演:Leslie Nielsen
公開:(米国)1988年
     (日本)?年










(著:hanea)
Blog「キネマ週報」は、自分とdziが交代で毎週のお題作品を決める当番制。
実はお題作品の選定作業が意外と楽しい。お題の決め方はdziと二人で色々と模索途中ではだけれども、今回は「前回と同系列の作品を見てみよう」という方向性を試すべく本作をピックアップ。
今までは、とにかく色んなのを見ようという意識。今回は短期間で同じ系統の映画を見て見ようという意識。

本題。
本作は敏腕のようなそうでないような2.879枚目ぐらいのナイスミドル刑事が活躍するお馬鹿系コメディ。
ナイスミドル刑事が麻薬取引捜査で大怪我を追った仲間の仇を打つべく黒幕を追う中で、黒幕が女王暗殺まで目論んでいる事を嗅ぎつけ、女王暗殺阻止のため奮闘するというストーリー。とはいうものの、前回お題「トップガン」よろしく物語の進行は笑いを誘う舞台設定以上の意味を持たず、とにかく眼前に広がるズッコケ展開に素直に笑っていればよろしいステキ作品。

下ネタ汚下劣を極力控えて纏めた「トップガン」と比較して、本作はより笑いの本能に忠実に下ネタ汚下劣を全面に押し出す低俗な開き直りぶりが印象的。”nice beaver!”を「良い毛並み!」と訳す訳者の特段の配慮が実に趣深い(注:飽く迄ビーバーの剥製の話題です)。他にも彫像とはいえ男性器をモロに出してみたり、痰をビービー吐きまくる大リーガーの揶揄描写があったりするので、例え笑えるからといって家族で一緒にとか皆で何かものを食べながら団欒とか、そういう用途には残念ながら不向きな感じ。そういう笑いを好まない人には決定的に不向き。自分は時には一人こんなくっだらねえ事で馬鹿笑いして過ごすのもアリだと思う。

前回お題「トップガン」と本作を並べると、主要人物から背景人物に至るまでが一斉同時にボケ倒す「トップガン」とレスリー・ニールセンががっつり笑わせにくる本作は、同じようで居て、似て非なる事に気づく。どちらがより面白いかという話ではなくて、どちらもドカドカ笑わせてくれるけれど雰囲気は結構違うもんだなあと。個人的な感想だけれども、「トップガン」は初めから終わりまで同じ笑いの雰囲気を貫き通しつた印象で、本作は序盤でガッツリ万人が許容する笑いで心を引っ掴んでから中盤の中だるみを下ネタと汚下劣で訴える方向にした印象。自分は本作の序盤で良く笑ってしまったために中盤以降、笑いどころの方向性が微妙に変わってしまったのが若干悔しく思った。序盤の感じで突っ走ってくれたらなあ。とはいえ、中盤以降は女王やら大リーグやらオペラ歌手やら「偉いヒト・モノ」をブラックに切り倒していく笑いも増えて、不謹慎ながら爆笑してしまった。
自分は特に序盤が好きかな。もうなんか笑いの王道って感じがして、わかってるのに笑っちゃう的なものがある。1度見てあるからこのシーンのオチ知ってるとか思っていても結局笑う。どうやら字幕版ではなく、吹き替え版は吹き替え版で吹替演者がアドリブ満載で楽しいらしいので今回は吹替え版で見たら良かったとちょっと後悔。

野暮ったい上にネタバレになってしまうけれども物語の展開についても触れておくと、最後は女王暗殺に失敗し追い詰められた黒幕がヒロインを人質にとって最後のあがきをするも主人公の活躍で悪は滅びたというお約束展開。まあ冒頭で触れたとおり、笑えれば展開なんでどうでもいいのだけれど、でもあえて触れさせてもらうならば、実は女王暗殺失敗の時点では暗殺未遂事件という「点」と黒幕という「点」が線で繋がっていないと思う。主人公視点からは確かに繋がっているように見えるけれども、決定的物的証拠は何も押さえておらず、正直黒幕しらばっくれまくれば逃げきれるんじゃない?的な疑問が最後まで残ってしまう(自分が証拠を押さえる場面を笑いすぎて見逃してるだけかもしれないけど)。
事件を自分と線で結ばせないために「催眠兵器」で赤の他人を使って足跡を残さないスマートな暗殺をやってるのを初めから意識してる黒幕なのに、暗殺失敗した瞬間、突然意味不明にいきなり人質なんか取って公衆の面前で目立つ自爆をする。なんかこのあたり話が致命的に破綻してないかなあなんてね。
しかも暗殺を阻止した決定打は警察が極秘開発したカフスの形した極小秘密兵器なので、使用しても一般人には何やってるかよくわからないはずなのに、使った瞬間野球場全体が事態を把握するのもなんか不自然。
本当に、目の前で繰り広げられる笑いの前にそんな小事は心の底からどうでもいいのだけれど、ほんのすこし気になってしまうま。すごい美味しい焼き魚食ったんだけど、最後の方で喉に小骨ささっちゃったような、そんな感じ。


終わり。

(著:Dzi)
のっけの数分から既に先週感じたあの「バカ」を感じ、同一ジャンルを持ってくるぞと宣言していたhaneaにしてやられた感。否が応でも、笑いを期待してしまうこの雰囲気。
同じ「バカ」映画なんだけど、前回の「"トップガン"」とはちょっとテイストが違うんだね。でも、アメリカン「バカ」という括りではどちらも一緒(笑
笑わせ方自体がやはりアメリカンというか、かなり近いものがあるんだよね。

本作では笑わせる主体が主人公が担っているという点や、下ネタの多少に違いがあり、そこは「"トップガン"」と「似て非なるもの」なのかな。なにせ、本作は結構かなり下衆である。だが、33歳の私には心地よい下衆さかな。
haneaも述べているが確かに、ファミリーで見ると戦慄する場面はあるので、自分の子供には「Hot shots!」は見せても本作はある程度の歳までは見せたくないなという印象。
まぁ、こういう毒を幼少期に植えつけておくことも一つの教育なのかもしれないけど。

しかし、先週に続いてずっと突っ込み続けなければいけないのかと思うと、ぞくぞくするね!

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最初のコカイン取引のシーン。銃で死んだと思うじゃん普通。そのあとのピタゴラスイッチ的死にっぷりがベタベタすぎて、お決まりすぎて最高だ。
その撃たれたノードバーグは、ピタゴラ死したと思われたが、幸いにも助かっt…。
ドレビンが余計なことをしなければもっと早くな!

やっちゃいけないことを全てやる。言っちゃいけないことを全ていう。
してはいけない勘違いも全てする。しかし、立ち振る舞いは紳士的だ。
このギャップがたまらなく我々の心を鷲づかむ。

何だろう、ナイスミドルが、考えうる全ての「バカ」をするだけの映画なのだが、
愛せてしまうんだよね、この作品。

そして、所々に散りばめられる社会風刺的な描写が、わずかながら知性を醸しているのが、単なるバカ映画でないということで好感が持てる部分なのかもしれない。

アメリカ映画特有の、スタンダードな悪人像というものがある。目的を果たすためには、手段を選ばない。そして資産家であり、ひけらかす。また、必ず美女を狙っていたり囲っていたりする。この映画もご多分に漏れずである。これも社会風刺の一つなのかね。
社会風刺といえば、警察の武器研究所みたいなところの壁に、放射能マークが貼ってあるのもひとつのそれなのかな。

下ネタ的なところで好きなシーンは、「安全性交」のシーン。
コンドームで全身を覆うという発想はなかったわ。やられた。

ストーリーはいろいろ突っ込みどころがあるが、この映画にストーリーの整合性や完成度を求めることはきっと野暮何だろう。
サスペンスあり、アクションあり、ラブロマンスあり、そしてコメディーありの最高のエンターテインメント作品のひとつであることは間違いない(?

いずれにせよ、休日の夜に頭を空っぽにして見るには最高すぎる映画である。

以上。


************** 次回 201511月第1週 お題作品 ***************************

   作品タイトル: 「ドラえもん のび太の日本誕生」(1989年)
   原作:藤子・F・不二雄  
   主演(声優):大山のぶ代
 
 10月下旬のアホアホ月間を終え、何を持ってこようかと悩みに悩んだ結果、
 私の思い入れの強いアニメ作品を持ってきてみた。
 これは、私が幼少期に父に数度、川崎のチネチッタに連れて行ってもらった思い出深き作品なのです。
 私情もさることながら、ストーリや音楽の良さが故に、数ある劇場版ドラえもんの中でも、
 トップクラスの作品かと思う。

2015年10月25日日曜日

[No.7]ホット・ショット (原題:Hot Shots! 日本公開:1991年)


邦題:ホット・ショット
原題:Hot Shots!
監督:Jim Abrahams
主演:Charlie Sheen
公開:(米国)1991年
     (日本)1991年







(著:Dzi)
パロディ×バカ=ホット・ショット
パロディ映画の王様だと個人的に思う。

本作は、常にパロディやコメディを下衆にならないギリギリのラインで攻めるバカ映画である。
シナリオ的には、「USA! 一匹狼のエースパイロットがやっぱり凄い!フセインを倒せ!おまけに美しいラブロマンスもあるよ! USA!」という感じです…。


トッパーことチャーリーシーンはそのバカな空気感の中で、大真面目。

他のメインキャスト達もストーリー上は大真面目。でもやってることは全てバカ。
うん、バカ。何度でも言おう。バカである。

久しぶりに頭空っぽにして見れる映画をという趣旨で、本作を。
パロディ元がわかる人にとってはより面白い作品だと思う。

---- 何度か見てるし、ストーリーもへったくれもないので、
今回は趣向を変えて、見ながら「バカ」を指摘していくスタイルで(笑

■空母のシーン

 ・ジャケットからしてもトップガンのパロディ
 ・無駄にかっこいい始まり方
 ・ギターサウンドたまらん
 ・ミサイルを手で運ばないで
 ・旅行用トランクを運ばないで
 ・エンジンでウインナー焼かないで
 ・戦闘機はバック駐車しません
 ・誘導員、踊っちゃだめ
 ・煙たそうにしているのはジェットエンジンからの煙じゃなくて、やかんの湯気って
■訓練シーン
 ・戦闘機の中でトランプしないで
 ・「むちゃしやがって」
 ・クラクション?
 ・MAIL MANなんだね
 ・そのEJECTボタンはビデオのボタンだ
 ・なぜ助かるその墜落
 ・EJECTできてよかったね!
 ・鹿狩り解禁のタイミングでその姿

■ここから現在

 ・テントにチャイム(笑
 ・イケメンチャーリーがうさぎさんのスリッパ
 ・犬踏む(1度目
 ・水タバコっぽいけど、ヘリウムガス
  →シリアスな話でなぜ声をかえた(笑
 ・長老みたいなの、ヘッドフォンで音楽聴くな
 ・バイクテクすげぇ
 ・綺麗で清楚な女性、段違い平行棒するな
 ・「わお」じゃねぇって
■軍施設
 ・通行料とるの?(笑
 ・提督降りるとき、ハシゴつけてあげて!
 ・作戦名がいかれてる
 ・ファミコンウォーズがでーるぞー 的な
 ・あだ名がだせぇ
 ・魚眼矯正薬????
 ・やっぱりあだ名がひどい
 ・トッパー言うこといちいちかっこいい
 ・でたー鬼軍曹
 ・反りすぎわろた
 ・お色気シーンきたー
 ・あ、あの人鹿狩りでやられたんだ
 ・しかも剥製にされてるし
 ・てか、人間関係が複雑だなおい
 ・大切な写真投げるなってば
 ・握手やべぇ 、煙出てる
 ・屈折しているのは君の視界
 ・提督負の武勇伝出し過ぎ
 ・訓練中にフォークダンスとラインダンスするな
 ・セクシーな医師きたー 平行棒の人だw
 ・犬踏む(2度目
 ・分割長すぎです
 ・ドキドキが見た目に表れすぎだ
 ・病名「父親コンプレックス」て
 ・「気をつけて」の意味
 ・「休め」の意味
 ・提督のズボン(笑
 ・提督撃墜されすぎ
 ・戦闘機にドアミラーとカーステはいりません
 ・ラジオ用のアンテナもね
 ・そこを飛ぶの????テクありすぎ
 ・フィリックスのぬいぐるみがいたね
 ・余裕の看板壊し
 ・着陸体制で点眼しない!しかもどこに着陸してんだ
 ・あら、いい雰囲気
 ・セリフかっこいい
 ・初めてのまともなシリアスシーン
■ボクシング会場にて
 ・ボクサー、ヨハネパウロはまずい!!
 ・あら、きな臭い話
 ・当たってないのにK.O.!!!
■ラウンジにて
 ・ビリヤードの腕すげぇ
 ・キューを投げないの(笑 誰かに刺さってるし
 ・ブルージーなピアノいいねー。
 ・ラマダ!ピアノの上でうたわない!角度もおかしい!
 ・おちたー!
 ・むっちゃ遠いところからきてる人いたー
 ・トッパーピアノすげぇー
 ・ラマダ、周りをみて!
 ・ラマダ、ピアニストトッパーの手を踏まないで!
 ・歌で告白は素敵
 ・子供の喧嘩かw
 ・同時多発喧嘩勃発
 ・からの、同時仲直り勃発
 ・「おごり」の一言に、どこからその人数湧いてきたんだ(笑
 ・しかも天井から降りてきたぞ?(笑
 ・ラマダの家近すぎ。
■ラマダのお家にて
 ・さらっといやらしいことをいうね
 ・お、この果物のセクシーシーンはどこかで見たことが
 ・ピザを封筒みたいにしないの
 ・おへそにオリーブいれて、ポンッ
 ・氷のシーンみたことあるぞ。ただ効果音!
 ・お腹の温度が尋常じゃない
 ・お腹で卵焼かれようとしているのに「イエス、イエス」じゃないっつーの(笑
 ・卵ジュー ベーコンジュー で、エクスタシー?(笑
■明朝の訓練シーン
 ・ラッパの人かわいそう
 ・やっぱりあだ名「ピンボケ」はひどい
 ・なぜ魚眼矯正で肛門からメス・・・
 ・痔になると困るって、もしかしてそういう含み?
 ・新聞配達は投げても良いが、牛乳は…
 ・綺麗に布団にうまってるけど、どう「よかった」んだ
 ・「原発事故で工場が閉鎖に 」からの!「(会えて)よかった」っておい(笑
 ★フラグの嵐
  ・黒猫横切る(フラグ1
  ・マイホームの手続き(フラグ2
  ・「俺はツイてる男だ」(フラグ3
  ・「生命保険の契約書にサインして」(フラグ4
  ・鏡割る(フラグ5
  ・ペンの出が悪い(フラグ6
  ・「家に戻ってから」(フラグ7 
  ・「地球温暖化を阻止する方法を思いついた、家に戻ってからゆっくり話すよ」(フラグ8
  ・「ケネディー暗殺の真相も解明した(ポケットに証拠を持って出る)」(フラグ9
  ・「私たち幸せを絵に描いたような夫婦ね」(フラグ10!

 ・提督ビビりすぎ(また武勇伝
 ・耳栓食べないの(笑
 ・マイクがつん!(また武勇伝
 ・なんか、計器にゲームウォッチのキャラみたいなの出てきたぞ
 ・鳥さんはえええ
 ・ぴんぼけ、そこでEJECTするな頭刺さるわ(笑
 ・ピンボケかわいそすw

 ★伏線回収
  ・「(旦那の墜落シーンを)見るな」→後ろ向かせる→鏡ばりの車→思いっきり見える→無念

 ・ピンボケは一応助かったんだな
 ・お、旦那もたすかっ 救急車にふっとばされた…
 ・頭思いっきりぶつけたぞ、しかも2回(笑
 ・更に追い討ちドアで頭打ちつけ2回
 ・運転荒すぎw天井にあたってるしw
 ・危険そうなものが落ちてきて当たってるしw
 ・ピンボケもかわいそうに・・・
 ・ピンボケ、それでも生きてる…。
 ・自動ドアに首やられてるぞw
 ・医師(時計を確認からの)「昼飯の時間だ」
 ・なぜアレの大きさを聞いたw
 ・モルヒネは医師に打つのね!
 ・ヤブ医者って自分でいうかw
 ・そしてやっぱり死んだね…。
■葬儀
 ・トッパーが10年貯めた2500ドルを未亡人へ
  →「宝くじ300万ドルあたったよーん」
  →受け取るんかい!帽子買うんかい!!!
 ・犬踏む(3度目
 ・「死神」て
 ・葬儀に売り子がいるの?
 ・お、きな臭い話。
 ・だから提督、ビビりすぎだぞw
 ・提督、不用意に打つなってw
■ラマダの家
 ・ラマダ、なにやってんだ?
■浜辺にて
 ・石切うますぎ、カヌーの人かわいそすぎ
 ・確かに、目がそっくりなのわかるよね、それ
 ・お、ラブロマンス的な!
 ・めっちゃ見られてるぞ
■提督の部屋
 ・何の話だ?
 ・部下かわいそうに、なんか吹きつけられたぞ
 ・動かないのは絵だからね!w
 ・そりゃこたえないわw
 ・え、葉巻じゃなくてにんじんスティック?
 ・なぜ靴のサイズ聞いた・・・
 ・ぼけ始めた?
■ラマダの家
 ・その鍋何?ダチョウ倶楽部的なのりキター
 ・結局鍋持ってったー
 ・「伸びたパンツのゴムのようにメロメロ」…かっこいい言い回しなのか?
 ・歌上手いなんてもんじゃない!本物のようだ!(本物だ
■回想シーン
 ・回想シーンだけ見ると素敵…じゃないわw
 ・これ、ロッキー?
 ・これはロミジュリ?
 ・めっちゃ階段から落ちたぞ
 ・スーパーマン、飛行速度遅いぞ?
 ・はとめっちゃつええw
 ・え、今の想いを共有できたのか?
■空母にて
 ・ベンソン提督が二人…
 ・だから、コードネームがw
 ・あれじゃとまらんでしょw
 ・パーキングメーター式なんだねw
 ・日用品をかいに行くなよ、戦闘機でw
 ・また提督の武勇伝
 ・提督こけすぎだよね。しかも言い訳・・
 ・また嘘武勇伝w
 ・なんか、悪巧みしてるー!
■空母作戦室
 ・喧嘩で、ちゃんとマウスピースするんだねw
 ・敵のトーストw
 ・アコーディオン工場とものまね教室はねらわないであげてw
 ・なんか、ちゃんとした映画っぽいシーンだな。
 ・たとえが野蛮だなw
■空母にて
 ・あー、無駄にかっこいいシーン
 ・鍵の管理w
 犬踏む(3度目 →チワワなのねw
 ・だから、コードネーm
 ・さすがにコードネーム「インキンタムシ」は酷すぎるw
 ・出撃シーンとか無駄に演出いいんだよね
 ・てか、犬が追いつく速度では離陸できないっしょ!
 ・闘牛の「オレッ」いる?戦闘機飛ばす時に?
 ・アフターバーナーで燃えたw
 ・帽子そんなに大事かw
 ・バーガーどこで買ってくるんだよw
 ・心臓の鼓動w
 ・なぜ、今増税の話w
 ・敵もなんか不審だぞwなんか、紳士が乗ってるしw
 ・提督の足は回転するんだね
■昔の回想
 ・タッカーで修理かいw
 ・股間が!声がw
 ・てか、戦闘機の上を歩くなって
 ・誰だよガムそこにすてたのw
 ・ 気にするの靴下かよ
■戦闘シーン
 ・トッパーの操縦すげぇ
 ・ブレーキwwww急停車wwwww
 ・戦闘機がUターンできるかい!
 ・ミサイルの動き!
 ・核兵器工場までの標識てw
 ・フセイン檄似。ミサイル直撃といっていいのかなあれは。
■帰還シーン
 ・着艦するのにどう見ても邪魔w
 ・おい、ピンボケ。レンズの中に魚を飼うなw 
 ・トッパー上から垂直に降ってきたぞw
 ・それで無事なんかいw
■まとめシーン
 ・鍋。そんなに重要?w
 ・ディズニーいくんですね
 ・輸血量がやばい。萎んでってるぞw
 ・血噴出しすぎw
 ・ネットの使い方上手いな
 ・提督何気にかっこいい!
 ・流れるようにはの治療!
 ・目はえぐい。
 ・そしてなぜ投げ捨てた!
■生還パーティー
 ・ヒゲは綿菓子ではありません。
 ・ケント、すっげぇ未練がましい 泣いてない、振り向いてないw
 ・ラマダ、一人落としたぞ?
 ・戦闘機、キーレスエントリーなんだw
 ・馬、なぜそこへw
■そして現在へ
 ・長老、ウォークマンつかうなって
 ・あら、ラマダ素敵
 ・鉄板腹の女!
 ・あの肉焼くんだね!
 犬踏む(4度目、2回鳴く 
 
いいラストシーンだね!

 …とおもったけど、スタッフロールの後ろのお前誰だ!

 ・クッキーのレシピをスタッフロールにのっけたのは多分この映画だけ
 ・なんか、スタッフの目標みたいなのもかいてあるし・・・
 ・あ、甘パンの作り方も教えてくれるのね ありがと

・・・ふう、八十数分突っ込みっぱなしは疲れるよハニー…。
今回は、ひどいレビューですみません。
これ、2があるんだぜ。。。

以上。





(著:hanea)
小難しいことはどうでもいい!!面白ければイインダヨー!!
Blog「キネマ週報」を開始してまだまだ時間が経っていないけれど、Blog書くことを意識して最近は映画を難しく考えすぎる傾向があったかも(難しく考えがちな作品を選んでしまっていたというのも確かにあるけど)。折角なのだから映画は楽しんで見ねばねって事を再度意識しようと本作をみて思い直した(笑


本題。
ホット・ショットは、1991年公開のコメディ映画。「トップガン」をはじめとして種々の名作映画のパロティを多分に含み、映画好きにもオススメできる作品(とのこと)。トップガンを見たことなければ、見たことの有る映画が絶望的に少ない自分が楽しめるかと心配だったけれども、見終わってみればネタ元を知らなくても十二分に楽しめるコメディだったと思う。

物語は、エースパイロットでありがなら米軍を追い出された主人公が敵核兵器工場攻撃のミッションのために再び米軍に戻り奮闘する様を描くヒーローものっぽいお話。しかし主人公がエースパイロットに復帰したのは作戦を失敗させようと画策する上司の陰謀でというありがちな展開もそこそこに、本作はとにかく1場面1場面、シーンが進む毎に登場人物から背景人物・小道具・セットに至るまでが全員真顔でじゃんじゃんボケ倒すので、もう完全に物語とその行く末などどうでもいい。とにかく目の前の笑いに素直に笑って楽しい時間を過ごすのが良い。

特にお笑い作品に詳しいわけではないけれど、そういえば誰かが面白おかしい行動をしてズデーンとズッコケて、ワッハハーと笑うタイプのコント劇やコメディ作品て最近は絶滅危惧種じゃないのかなあ。あんまりパッと頭に浮かんでこない。特に日本は何回かの漫才ブームを経て「お笑いといえばボケとツッコミ」という無意識の意識ががっつり根付いており、僕もその根の中で暮らしてきたので、本作のような古典的?な笑わせ方が1周回って逆に新鮮に映った気がする。

「ツッコミ役」というポジションが作品中に居るのは視聴者的にも物語進行的にも実に便利だという話をどっかで聞いた事がある。ツッコミ役がツッコんだところが笑いどころと視聴者にもわかりやすいから皆同じ場所で一緒に楽しく笑えるし、ツッコミがある種の「なんで面白いのか解説」になるので笑い易いのだとか。しかも一度笑いのためにしっちゃかめっちゃかになった物語を一旦落ち着かせて、ツッコミ役の先導で物語を主軸に戻し易いのだそう。ほーん、なるほどなあと思った記憶。
しかし本作、外国作品だけあってそんなボケとツッコミの文化なぞ欠片も意識しておらず、ツッコミ0。まあもう笑わせるだけ笑わせたら収集つけずにシーン切り替えてゴリ押しで物語を進める。何もかもが投げっぱなしで、しっちゃかめっちゃかになったの全然キニシナイ方向性。どっちらけになった次の瞬間にカメラ切り替わったら、また主人公が大真面目な顔して喋り、背景人物AとかBとかが素知らぬ顔で普通に通り過ぎるから、ついさっきの大騒ぎの余韻も相まってそれもまたじわじわと笑えてきてしまう。全員が一斉同時に面白い事するから、何か数の圧で押し切られて笑ってしまう。思い出すだけでいつでも大爆笑、ずっと笑っていられるーと持続する抱腹絶倒の作品というわけではないけれど、物語に合わせてトントンと小気味よく吹き出してしまう場面が並んでいる。


この映画のステキなところはもう一つ。過剰な汚下劣成分は少なめというところ。この種の作品といえば、ウンコションベンチ◯コマ◯コの精神で「オゲレツだからおもしろい」という単純な笑いへの誘いがつきものだと思う。しかもそれは過激なら過激なほど面白いので苛烈になりがちなのだけれど、本作品は意外な程控えめ。正直本当に意外だった。この手の笑いは無ければ無いで毒が無いだとか綺麗過ぎるとか言われるけれど、そんな描写が殆ど無いにも関わらず、綺麗すぎるとも思わない。そういうものとは違うアホに終始徹している感じ。割りとそういう部分の心配をせずにどの年齢でも見られそうな感じ。

この手の映画はあれだね、友達と遊ぼうと集まってみたけど、そういえば特にやることもねえなあなんてときには持って来いの映画だなと思った。お菓子とか食べながらワイワイと笑いたい。


終わり。




************** 次回 201510月第5週 お題作品 ***************************

   作品タイトル: 「裸の銃を持つ男」(1989年)
   監督:デビット・ザッカー  
   主演:レスリー・ニールセン

 次のお題は、動物カワイイ系にしようと思ったのだけれど、
 なんとなく思い直して、同系列を並べるという方向にしようかなと。
 dziから次回お題がトップガンだと聞いて、どんな映画かサクッと聞いた
 ときに、「あー裸の銃を持つ男みたいなやつか」と思ったんだ。

 というわけで、次回もコメディ。201510月下旬はアホアホ週間だ。